RFIDパスポートが本格始動–米国ビザ免除対象24カ国が発行CNET Japanより

米国土安全保障省が米国時間10月26日に発表したところによると、セキュリティとプライバシーに対する懸念をよそに、米国からRFID内蔵パスポートの採用を求められていた国々のうち3カ国を除くすべての国が、いよいよ電子パスポートを発行するという。

米国土安全保障省は声明の中で、米国にビザなしで渡航できる27カ国のうち、アンドラ、ブルネイ、リヒテンシュタインを除く国が、「e- Passport」を発行すると述べた。e-Passportには、所有者の情報やデジタル写真といった識別情報などを保持するRFIDチップが埋め込まれている。

RFIDタグのパスポートへの内蔵については、所有者のプライバシーやセキュリティに関する懸念がある。最悪の場合、このチップによってテロリストがパスポートの所有者を遠隔から確認することが可能になり、これを爆発装置の引き金として悪用することも可能にしてしまう、と専門家は言う。

ついに始まるようだ。RFIDタグ内蔵パスポート。

これは、このパスポートに限ったことではない、いろんな事を含んでいる。

プラス面を考えると・・・

1.イミグレーションでの時間短縮効率化による利用者の利便性向上

2.偽造が困難になる。いたちごっこの可能性は大きいが・・・

3.発行国からすれば、現状よりも出入国の管理が容易になる

マイナス面で考えると・・・

1.プライバシー情報がRFIDパスポートには入っている。

2.RFIDは非接触なので、リーダーをかざされると読まれる危険。

3.固有な番号によって、記事にある起爆のトリガーになりうる。

ここでも、管理側(国)と利用者側の立場によって、見解が異なってくる。

どうしようもない事としては、日本で言う住基ネットのカードのように、使いたくないから発行しなくて良い!って訳にはいかない事だ。

海外に行かないのであれば、それもありだが、住基ネットのカードはカードがなくても住民票などの発行は可能だが、パスポートはパスポート以外のもので代用出来ないからだ。

貼ってある写真と同じ見えない写真データが、そのRFIDには記録されている。

プライバシーの問題にまで範囲は拡大する。

プライバシーの範囲には、様々な解釈が存在するが、私の解釈は

自分自身が触れられたくないイヤなことは、プライバシーに該当する。自分はOKな個人情報=相手もOKとは限らない。って言うか違うはず。プライバシーの範囲を簡単に言うと、価値観みたいなもので、人それぞれに尺度も考え方も違うもの。

と、私は考えている。

非常にデリケートな問題であり、今後最も考えなければならない重要なこと。

私もマイナス面ばかり強調しているようだが、プラスとマイナスの両面があるってことを利用者が認識すべきことで、すべてが悪い訳ではない。

これも、情報セキュリティに必ずつきまとうこと。表と裏の関係だ。

表裏一体とは、こういうことを言うのかもしれない。

これがイヤでも、国外に行く以上は絶対必要なパスポート。

利用者に選択権など与えると余計に混乱するから、統一規格になるのは至極当然のことだが・・・

デジタル情報ですべて管理されていると思うと、何とも複雑な気持ちになる。

テクノロジーは便利になるための手段やツールのはずなのに、立場が変わって管理する側からすれば、これはとても便利なこと。一方そのテクノロジーは人間を自由から束縛している一面もある。

インターネットで情報が溢れ、情報に埋もれていたり、ネット中毒になったり、すべてが良いことだけではない。もちろん恩恵にも与っている部分も多くある。

すべてを知っておくことが、多少なりとも自分のプライバシーを守ることや危険性を知ることができるはず。

しかし、このパスポートの計画を進めている人たちは、自分たちも率先してこれを本当に使いたがっているのか?職務上計画を進め、導入に至るのだろうが、その人達が自分で使う場合は、立場は利用者と同じになる。

それでも本当に喜んで使いますか?聞いても仕方ないが、疑問に思うところ。

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新倉茂彦

TCNIC Co., Ltd. 代表取締役 / セキュリティプロデューサーオルタナティブ・ブログ
日々起きる目の前の「セキュリティ」なことだけを考えています。表があれば裏があるように、様々な視点から見て、考えるように意識しています。 人の「こころ」に興味を持ち、仏教と密教からヒントを得るべく現在研究中。