防犯メールに和田アキ子風の…TPOとプライバシー

 <長野県警>防犯メールに和田アキ子風の髪…不適切とおわび:
Yahoo!ニュース – 毎日新聞 –より

子供を対象にした犯罪の発生状況を電子メールで知らせる長野県警の防犯情報配信システム「ライポくん安心メール」に、同県警が不審者の特徴を歌手の和田アキ子さんに例えて配信したところ、利用者から「不適切ではないか」との指摘があり、同県警は13日、「適切な表現ではなかった」とするおわびのメールを登録者約5600人に送信した。
 指摘を受けたのは今月3日付のメール。同県箕輪町内で目撃された不審な男の髪形について「和田アキ子風の黒色短髪」と表現した。男は8月31日夜、ワンピースを着て女装し、下校途中の女子高校生に下半身を露出したという。
 県警地域安全推進室は「目撃者の証言をそのまま使ってしまった。今後、表現には十分に注意を払いたい」としている。

情報セキュリティの話題のはずが・・・芸能ニュースのように見えるかもしれない。個人情報のプライバシーって観点から考えてみる。

まず、いくら芸能人であっても、名誉に関わるような事までは触れられることはない。

これを単なる有名税としてはマズイと考える。

問題:

1.防犯目的のメール配信システムを配信するにあたり、どんなチェックをしているのだろうか?

2.目撃者のイメージしたわかりやすい表現であっても、そのままで良いのだろうか?

上記は、2つとも重なる部分が多いが、まず配信するにあたり

情報の中身を確認できる人がチェックしているのか?

なんて書くと難しそうに聞こえるが、誰でもわかる範囲のこと。

また、目撃者は具体的に誰でもわかるようなイメージを聴取側から聞かれる立場。例えば芸能人で言うと・・・これも共通言語を探す上では重要なこと。

内部の共通言語としても、”不適切な事”だが、それを外部に配信してしまうのはどうだろう?

以前に某人材派遣会社の派遣者リストが流出した。流出自体も十分に問題だが、それ以上にそのリストのなかに女性の容姿ランクが、ABCのように付けられていたこと。

問題2:

和田さん側としては、どうだろうか?

1.芸風というか、和田さんのキャラクターは男性っぽく強面のイメージがあるが、あくまでイメージの話。

2.不審者の髪型特徴として、「和田アキ子風の黒色短髪」と表現

3.不審者は、男で女装し下半身を露出した。

和田さんは、誰しもが認める立派な女性。1のイメージはあるかもしれないが、女性なのだ。

2や3のような例えとして使われたら、女性はどうなってしまうのだろうか?

・・・

目撃者の証言をそのまま使ったらしいが、誰しもがイメージ出来る例えとして芸能人は便利かもしれない。

好きなタイプは・・・芸能人で言うと・・・なんてよく聞く言葉。共通のイメージを探るには便利だからだ。

例えられる共通なものがないと、まどろっこしい表現になってしまうから。

今回は、使う場を間違えてしまったようだ。有名税を超えたプライバシー侵害になるような話。

一方で、同じ有名税としても回避しがたい人でも、回避してしまった。

時の人。体調が悪く入院してしまったのは、致し方ないこと。生身の人間である以上は仕方ない。

しかし、病状はどんな感じか?の公開された質問には、個人の・・・だから。

これは、回避できないこと。その内容のレベルの深さまで問うつもりはないし、できない。

しかし時の人は、和田さんのような芸能人でなく、一国の責任ある立場の人。

個人情報保護法から2年半近くたった。天下りの人たちは個人情報だから、天下り先や詳細は答えられないって、何とも都合のいい話。しかしそんな機関でも、それ以外の情報が漏れたら”ごめんなさい”だけ。

今回の配信にしても、情報公開されるべき話にしても、都合が良すぎるのでは?

子供のころから聞いていた、”謝って済むなら警察はいらない”って言葉を久しく思い出してしまった。

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新倉茂彦

TCNIC Co., Ltd. 代表取締役 / セキュリティプロデューサー / M.B.A. 経営情報学修士 / 密教学修士ブログ
日々,目の前で起きる「セキュリティ」なことだけを考えています。表があれば裏があるように、様々な視点から見て考えるように意識しています。 人の「こころ」に興味を持ち、仏教的アプローチからセキュリティを探求中。

社内だけで「公正な内部調査・適切な不正対策」が出来ますか?

近年は「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」を設け、第三者による客観的な調査が増えてきました。

利害関係のない第三者でなければ、公正な調査が実施出来ないからです。

内部調査・社内不正・対策…においても、第三者の専門家に委ねなければ「内部の政治的圧力」「忖度」等により、正しい状況は見えてきません。それらの結果は歪められ隠ぺいされます。これはコンプライアンス以前の問題で、疑問に思った正しい行動さえも潰されていく…正義とは何なのでしょうか?

実際の不正な調査に数多く携わっていますが、相当な状況にあるのが現実であり、中々表面化し難い(ように仕向けている)のでわかりにくいものです。

3 thoughts on “防犯メールに和田アキ子風の…TPOとプライバシー

  1. 新倉 茂彦 より:

    kojimaさん、コメントありがとうございます。新倉です。
    ・・・では、どう考えれば良いのでしょうか?
    是非教えてください。

  2. kojima より:

    どう考えてもこの件は「プライバシーの侵害」じゃないでしょう。

  3. zoo より:

    > 今回は、使う場を間違えてしまったようだ。
    公僕ならどこで使おうと不適切かと。
    TPO云々の問題ではないと思いますが。
    > 有名税を超えたプライバシー侵害になるような話。
    有名税は本人の知名度が災いして生じる問題ですが、
    今回の場合侵害されたのはプライバシーではなく
    個人の尊厳や名誉なのではないでしょうか。

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