もしも明日解雇されるならば、私は機密を持ち出す—回答者の88%・・・らしい

大半のIT管理者は「明日解雇されるなら機密情報を持ち出す」–米調査:ITproセキュリティより 

情報セキュリティ会社の米Cyber-Ark Softwareは米国時間2008年8月27日,企業のIT管理者300人を対象とした意識調査の結果を発表した。それによると,回答者の88%は「明日解雇されるとしたら,会社の機密情報を持ち出す」という衝撃の事実が判明した。「会社の情報を持ち出さずに離職する」とした回答者はわずか12%にすぎなかった。

IT管理者が持ち出そうと考えている情報は,最高経営責任者(CEO)のパスワード,顧客データベース,研究開発計画,財務報告,M&A(企業の買収・合併)計画のほか,さまざまな権限を行使できるパスワードのリストなどが含まれる。「会社の情報を持ち出す」と答えた88%のうち約3分の1は,このパスワード・リストを持っていくとしている。

随分と正直な回答だと思います。88%はもちろん多いと思います・・・が、やはり正直な回答ですね。

これが30%とかだったりすると、ウソっぽいです。正常時に聞いているのですから。

何もないときに、ごく一般的な質問をした場合に、そのほとんどは「本音の回答」をしないものです。

・道端でツバを吐いてはイケナイ?って聞けば、ほとんどの人は「しません」と言うでしょう。

・他人に見られていなくとも、トイレ以外のとこで「立ち小便」は?「しません」とも言うでしょう。

しかし、風邪をひいていてタンが絡めば・・・ティッシュなど持っていなければ「吐きます」し、どうしても我慢が出来なければ「立ち小便」もするのです。良いか悪いかって話ではなく、するときは「する」のです。

この「正直な88%」よりも、その管理者が「扱える情報の範囲」に脅威があると思います。

同じリスクでも「危険」と「恐さ」は別な話です。乗り物の事故で言えば、航空機事故は恐いですが、自動車事故で死ぬ確率のが圧倒的に多く危険なはずです。ここでは、「持ち出せる情報範囲」が危険であり、「88%」が恐さな感じがします。

平常時。普通に扱える範囲の情報が広いことは、職責上当たり前のことでしょう。管理者ですから・・・

罰則を、とんでもなく大きくすることでは、対応できません。例えば、そんなことをしたら・・・「1億円」の罰則を与えたとしても、それ自体がそれ以上のモノであれば、戦闘意識は高まりますし、それ未満のモノであっても・・・罰則の大小に関わらずに、「やるときはやる」ものです。

ここでは、個人のクビである「解雇」と、持ち出しです。破壊的になんでもするでしょう。それが88%って正直な回答にしては、恐さを感じます。

米国の調査ですが、米国だけに限らないことではないでしょうか?

何をどこからどのようにすれば?との質問が多くあります

リモートワーク担当者支援パック

急激な社会環境変化により従来の概念や方法では解決できないことが多くなりました。

従来の業務は会社の中で行う → モバイルを活用して場所と時間の制約が無くなった → 自宅などの会社以外の場所で通常と同じレベルの作業が求められる(現状のリモートワーク)

労働・雇用環境の変化に応じて基準となる「就業規則」も変えなければなりません。同時に業務を進めるために「最低限のセキュリティ」も確保しなければなりません。

しかし教育も体制もない中、どのように進めればいいのでしょうか?と問合せが増えています。

2 thoughts on “もしも明日解雇されるならば、私は機密を持ち出す—回答者の88%・・・らしい

  1. 新倉 茂彦 より:

    きむこうさん、コメントありがとうございます。
    >これは協業他社に数年就職しない・・・
    そんな話以前の88%だと思います。
    穏やかなプロセスであれば、「そう」だと思います。が、この場合、日本ではあまりないと思われますが、突然の解雇予告を出された時に、「どんな行動」を取るか?って、ことだと思います。
    この天災のように突然訪れることを知っているのですから、事前に「何かあったときのために」ちょこちょこ収集しているかもしれません。
    規定があっても、署名をしても、確信犯であるならば・・・
    そんなの関係ねぇ。。。。的に、破滅行動に出るでしょう。

  2. きむこう より:

     これは協業他社に数年就職しない
    という規定の奴にも引っかかるんでしょうか。
    (頭の中に経験として入っているという意味で)
     日本の会社の場合よくそれを言い出す会社もいますね

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