グーグル、社員の個人情報を盗まれる–人事業務の外部委託が原因 (米国)

グーグル、社員の個人情報を盗まれる–人事業務の外部委託が原因
CNET Japanより

窃盗事件は5月26日に発生し、この事件でGoogleなど多くの企業が人事業務を委託しているColt Express Outsourcing Servicesが保有していたデータが盗まれた。盗まれた同社のコンピュータには、Googleの従業員およびその扶養家族の氏名、住所、社会保障番号が保存されていたが、全部で何人分のデータが盗まれたかは明らかにされていない。Coltは情報を保護するための暗号化技術を採用していなかったことが分かっている。

盗まれたのは従業員の氏名、住所、社会保障番号のみで、クレジットカード番号は含まれていない。しかし、窃盗犯はそれら3種類の情報さえあれば、他人の名義でクレジットカードアカウントを作れる。Googleは個人情報を盗まれた従業員らに対し、彼らがクレジットレポートとID窃盗監視サービスの年間契約に申し込む場合、その費用は同社が負担すると申し出ているという。またCNET Networksも同社の従業員に同様の申し出を行っている。

ITWorldの先週の記事によると、現在Colt Express Outsourcing Servicesは経営難に陥っており、窃盗の被害に遭ったクライアントの支援は不可能だという。同社の最高経営責任者(CEO)、Samuel Colt III氏は次のように述べている。「われわれには金銭面その他の資源がなく、これ以上の支援は不可能だ」

米国の話ですが、米国に限った話ではありません。

限った話は1つだけ。ID盗難監視サービスが日本にないことくらいでしょうか?

それ以外は、まったく日本においても置き換えられることです。

日本にはないサービスが米国にはあります。例えば、

チョイスポイントのデータ流出事件、史上最高の制裁額1500万ドルの や『ビッグブラザー賞』、米チョイスポイント社が有力候補に | WIRED VISIONなどby Google

2005年の米国ビッグブラザー賞まで受賞している。ビッグブラザーとは、ジョージオーウェルの小説「1984年」に登場する、見えない巨大な監視下におかれている国民のことが書かれている。

ビッグブラザー賞に必要な要件は「その年にもっともプライバシー侵害に貢献したコンピュータシステムや企業、団体である」ことです。なんとも皮肉なものですが、1つの指数として参考になると思っています。

日本にはないものです。実際にはこれらの企業が「本人も知らない、その人の間違った個人情報」の売買が行われいます。本人も知らない情報が売買されているって、何ともスゴイことです。それも、裏家業でなく、普通に商売として”ある”ところも・・・

だから、先の監視サービスのようなビジネスがあるのですね。マッチポンプのように感じているのは、私だけでしょうか?

現状の情報セキュリティ教育研修をそのまま続けて大丈夫ですか?

ほとんどの企業において、情報セキュリティ教育のコンテンツは一巡しています。新たに知るべく脅威などもありますが、ほぼ新しいコンテンツはありません。

技術者の方々は、常に最新の動向を知る必要があります。しかし、一般社員の方々が知るべくことは技術者の方々とは内容が違います。

一般社員の方々に向けた「情報セキュリティ」に必要なことは、ほぼ伝えきられたと考えます。
現在行われているのは、二巡、三巡の繰り返しです。同じことを反復練習していても情報漏洩事故は減少していません。